国別の食習慣

中国人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■中国は食文化の国であり、食が人間にとって非常に大切なものだという意識が強い。
  • ■広大な中国国土には多様な食文化・食習慣が存在し、地域によって好みも大きく異なる。
  • ■「医食同源」の思想のもと、健康にも気を遣っている。一般的に温かい食事を好み、冷たい食事は好まない。
  • ■日本人よりたくさんの分量を食べる(日本人の料理の 1.5 倍が中国人の腹八分目と考えてられています)。

食に対する禁止事項

  • ■中国人におおむね食事上の禁忌はない。
  • ■食事中にお茶や水を飲むと、胃酸が分泌し消化に良くないとされる。
  • ■厳格な仏教徒にはベジタリアンがおり、肉食を避ける。五葷(ごくん:ニンニク、ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)を食べない人もいる。

日本食で好まれるもの

  • ■肉が大好きなため、特に焼肉の人気が高い。
  • ■天ぷら、日本のお米、温泉旅館の小鍋料理(温かい料理を自分専用の鍋で楽しめる)、ラーメンも人気がある。
  • ■寿司、刺身、和食を好む人も増えている。
  • ■うどんは、軽い食事として好まれる。

日本食で好まれないもの

  • ■料理の分量と品数が少ないことに対して不満を持つ。特に和食には、分量が少ないという印象を持つ。
  • ■冷たい料理を嫌う。冷たいお茶を嫌う人も多い。
  • ■生卵を嫌う(すき焼きの生卵など)。
  • ■生ものは食べない人が多く、また中国人にはおいしさが分かりづらい。刺身や生キャベツなどに抵抗感を感じる人もいる。
  • ■魚料理を嫌う人もいる。
  • ■日本の中華料理は、日本人向けに味付けされているため、好まない人もいる。
  • ■そばを嫌う(中国では家畜の飼料用であるため、上等な食べ物ではないという印象を持っている)。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■多くの分量と品数を提供し、料理に豪華な雰囲気を持たせることが、なによりも大切。
  • ■料理の分量を日本人よりも多目に提供すると満足してもらえる。
  • ■バイキング形式やお代わり自由など、自分が食べたい分量を食べたいだけ食べられるようにすると喜ばれる。
  • ■食事の際に必ずスープを飲むので、スープ類を提供すると喜ばれる。
  • ■刺身を食べる中国人には、練りワサビをたっぷりと提供する方がよい。
<サービス>
  • ■テーブルに沢山のお皿を並べて出すと喜ばれる。
  • ■食後に果物を提供すると喜ぶ。
  • ■四川出身者には、辛味噌を用意すると喜ぶ。

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韓国人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■飲食を通じてコミュニケーションを図り、人間関係を大切にする文化を持っている。通常一人では食事を取らず、他人と一緒に食事を取り、会話を楽しむ習慣を持つ。
  • ■「薬食同原」の食観念のもと、食事と健康は密接な関係があり、すべての食事は体の調和を図る薬だという意識が食生活の根底にある。そのため、食事と健康に対して非常に高い関心を示す。
  • ■韓国では「ウェルビーイング」(Well-being)がブームであるが、これは健康で豊かで美しい人生を営む新しいライフスタイルを意味する。有機農法で栽培された野菜やスローフードなど、身体によい食べ物には目がない。伝統食への回帰にもつながっている。
  • ■旅先では食事をたくさん食べて楽しむ。

食に対する禁止事項

  • ■基本的には、相手の許可がない限り、目上の人の前でお酒は飲んではいけない(飲む場合は、目上の人から顔をそむけて飲む)。
  • ■基本的には、目上の人の前でタバコを吸ってはいけない。
  • ■人前で鼻をかむことは下品と見なされる。

日本食で好まれるもの

  • ■海の幸全般を好む。韓国には多数の寿司店があり、寿司は高級料理として好まれる。
  • ■B級グルメ(ラーメン、たこ焼き、お好み焼き、トンカツなど)の人気が高い。
  • ■北海道のカニ、シャケ、乳製品、大阪のたこ焼き、広島のお好み焼き、高松の讃岐うどん、長崎のチャンポンなど日本の全国各地の料理を好む。
  • ■しゃぶしゃぶや温かい鍋物、うどんを好む。
  • ■全体的にあっさりした味付けを好む。

日本食で好まれないもの

  • ■おかずの数と量が少ないことに対して不満を持つ。
  • ■冷たくなった食事を嫌う。
  • ■油っぽい料理は好まない。
  • ■韓国では、お弁当は”安価で味気ない”というイメージがあるため、嫌われる。
  • ■生卵には抵抗感を感じる。すき焼きは生卵で食べることから、好まない。
  • ■そばを嫌う(そばのパサパサ感を好まない)。
  • ■軍隊経験でカレーを毎日食べた世代がいるため、カレーを嫌う人もいる。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■有機農法野菜など、健康によい食材や料理を提供すると非常に喜ばれる。
  • ■食事は温かい状態で提供する。お弁当は出さない方がよい。
  • ■韓国人は汁物がないと食事をした気にならない。鍋などの汁料理を提供するとよい。
<サービス>
  • ■テーブルに沢山のお皿を並べて出すと喜ばれる。
  • ■会席料理の場合、ご飯とおかずを一緒に食べられるように最初からご飯を出すか、確認をする方がよい。
  • ■器を持つ習慣がないため、汁物を供する場合には最初からスプーンを出しておくとよい。

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台湾人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■台湾には「吃喝玩樂」(チー・ホ・ワン・ロー)という言葉があり、食べて(=吃)、飲んで(=喝)、遊んで(=玩)、楽しむ(樂)ことが大好きな台湾人の国民性を表している。
  • ■漢書には「王以民為天、民以食為天」(王は民を以って天と為し、民は食を以って天と為す)」という言葉があり、食が人間にとって非常に大切なものだという意識が強い。
  • ■ 「医食同源」の思想のもと、全ての食材には固有の性質があり、食べることで身体が冷えたり温まったりすると考える。そのため一般的に、温かい食事を好み、冷たい食事は好まない。
  • ■料理の量も品数も味も重視する。料理の見栄えよりも、食事の量と品数に意味がある。おいしいものを沢山食べたいと考えている。

食に対する禁止事項

  • ■「素食家」は肉と魚を一切食べない(油や出汁も含む)。卵、乳製品、根菜(ネギ、ニンニクなど)を食べない人もいる。
  • ■「素食家」以外にも、宗教上もしくは健康上の理由から、時々(1日だけ、1週間だけなど)、肉食を避ける人も多い。
  • ■牛肉を食べない人も多い(牛が農耕用に使われた時代の名残と言われる)。

日本食で好まれるもの

  • ■日本の牛肉がとても好まれる。特に、焼肉に人気がある。
  • ■寿司、トンカツ、カレーが大好きである。
  • ■豆腐と湯葉は、台湾でも一般的に食べられるため、好まれる。
  • ■鍋料理は、刺身を食べられない人が鍋に入れて食べることができるため、人気のメニューである。冬も夏も鍋料理が好まれる。
  • ■日本の海苔、玉子焼き、天ぷら、うどんも好まれる。
  • ■アイスクリームもとても好まれる。
  • ■全体的に薄い味付けを好む。

日本食で好まれないもの

  • ■冷たい料理が苦手である。
  • ■バイキング形式の場合も、安価で味気ない料理ばかりだと嫌がられる。
  • ■生卵を嫌う(すき焼きや牛丼の生卵など)。生ものは食べない。
  • ■すき焼きは、味が濃すぎると感じられるため、好まれない。
  • ■日本の中華料理は、日本人向けに味付けされているため、好まれない。
  • ■日本のラーメンは、しょっぱく、脂っこいと嫌われる(台湾人はラーメン好きなのだが、現地の麺は薄味のため、口に合わない)。
  • ■日本の餃子は好まれない(台湾における餃子とは「スープなしの水餃子」であり、焼き餃子は「鍋貼(ゴウテイ)」と呼ばれる)
  • ■そばを嫌う(味がなく、安価で味気ない料理だと感じる)。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■冷めた食事を好まないため、なるべく温かい状態で料理を出すとよい。
  • ■食事の際に必ずスープを飲むので、スープ類を提供すると喜ばれる。
<サービス>
  • ■テーブルに沢山のお皿を並べて出すと喜ばれる。
  • ■器を持つ習慣がないため、汁物を供する場合には最初からスプーンを出しておくとよい。

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香港人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■食は最大の喜びとして、大きな価値が置かれている。漢書には「王以民為天、民以食為天」(王は民を以って天と為し、民は食を以って天と為す)」という言葉がある。
  • ■食に対する欲求が非常に強く、食べることに情熱を費やす(食にお金もかける)。気に入った料理は繰り返し注文する傾向が強い。
  • ■美食家が多い。舌が肥えており、おいしいものと不味いものを見分ける。
  • ■他国の料理に高い関心を示す。安心して食べられるため、中国料理も好む。
  • ■日本人よりたくさんの分量を食べる(日本人の料理の 1.5 倍が中国人の腹八分目と考えてよい)。

食に対する禁止事項

  • ■生ものが嫌いな人もいる。
  • ■冷たいものは好まれない(冷たいものは健康によくないとされる)。
  • ■香港では分煙が徹底されているため、食事中の喫煙を嫌う。

日本食で好まれるもの

  • ■どちらかと言えば、肉料理よりも海鮮料理を好む。
  • ■特に寿司や刺身は大好物である。寿司では、同じネタを重ねて注文することが多い。醤油にワサビを大量に溶かして食べることを好む。
  • ■肉料理では、しゃぶしゃぶ、すき焼きを好む。
  • ■麺類は、ラーメン、うどん、そばの順に好む。
  • ■温かい料理を好み、夏場でも鍋物を食べることがある。
  • ■回転寿司、本格的な寿司屋、鉄板焼きなどをとても好む。
  • ■日本のお菓子の人気も高い。

日本食で好まれないもの

  • ■冷たくなった弁当、冷たくなったおにぎりは好まない
  • ■生魚(寿司や刺身)を苦手にする人もいる。
  • ■食事中は冷たい水やウーロン茶をあまり飲まない(身体を冷やさないため)

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■冷めた食事を好まないため、なるべく温かい状態で料理を出すとよい。
  • ■食事中の飲物には、オレンジジュースかコーラ(冷たい飲物)、ウーロン茶か緑茶(温かい飲物)を出すとよい。テーブルの上に白湯かお茶を入れたポットがあるとよい。
<サービス>
  • ■喫煙に対する配慮を徹底すると良い。

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タイ人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■食に対する関心は非常に高く、グルメへの関心がこれまでになく高まっている。仏教徒が多いタイでは食に関するタブーが少ない。
  • ■レストランの雰囲気や環境よりも、料理のおいしさを重視する。外観や雰囲気がよいお店より、汚くてもおいしいお店(屋台でもレストランでも)の方に人気がある。
  • ■お菓子が大好きで、食後に甘いものを口にしないと食事が終わった気がしない。

食に対する禁止事項

  • ■マレー系のイスラム教徒は、豚肉を食べず、アルコールも飲まない。
  • ■中華系で観音信仰を信じる人は牛肉を食べないこともある。
  • ■タイでは、特に理由もなく牛肉を食べないという人も多い(食材としての関心がそれほど高くない)。
  • ■一般のタイ人の食生活には洋食はほとんど見られないため、洋食全般を食べる習慣がない人が多い。パンもほとんど食べない。
  • ■牛乳が苦手な人もいる。

日本食で好まれるもの

  • ■日本食や緑茶は、身体によいというイメージがあり、人気が高い。
  • ■焼肉、しゃぶしゃぶ、すき焼き、天ぷら(特にエビ天ぷら)、うな丼も人気。焼き肉やしゃぶしゃぶの食べ放題のお店も人気が高い。
  • ■ 富裕層の間では寿司の人気が高い。
  • ■日本のレンコンとタケノコは、タイのものと比較して、非常に立派でおいしいため、とても好んで食べられる。

日本食で好まれないもの

  • ■一般の人は生魚を食べることに抵抗を感じる。
  • ■食事中にお茶が出されることを嫌う(タイでは食事中にお茶を飲む習慣がない。食事中は基本的に冷たい水を飲む)。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■冷めた食事を好まないため、なるべく温かい状態で料理を出すとよい。
  • ■タイ北部・東北部の人には、もち米でご飯を炊くと喜んでもらえる。
  • ■食事中の飲物には、冷たい水を出すとよい(正式な飲物とされる)。テーブルの上に水を入れたポットがあるとよい。
  • ■食後に甘いお菓子を出すと、とても喜ばれる。
<サービス>
  • ■辛み、甘み、酸味、塩味の調和がおいしい料理の条件だと考えているので、自分でお好みの味付けができるように、香辛料、調味料、わさび、砂糖、酢、トウガラシなどをテーブルの上に配置しておくとよい。
  • ■紅茶やコーヒーだけでなく、麺類やスープ類などにも砂糖を入れることがあるため、準備を用意しておくとよい。

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シンガポール人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■異なる食生活の民族(中国系、マレー系、インド系)が身近に存在する環境にあるため、食文化を含めて、他人の文化を尊重するという意識が確立している(国民全体が同じものを食べるという意識は全くない)。
  • ■宗教や健康などの理由で個人の好みをオーダーすることが当たり前になっている。
  • ■食に対する関心が非常に高く、おいしいものにはお金をかける。普段からグルメに関するガイドブックを見ておいしいお店に行くなど、おいしい食事を食べることを喜び・楽しみの一つにしている。
  • ■外観や雰囲気がよいお店より、汚くてもおいしいお店の方に人気がある。

食に対する禁止事項

  • ■シンガポールは多民族国家であり、食事の好みや禁止事項も多岐にわたる。
  • ■中国系は、一部、牛肉やマトンを食べない人がいる。
  • ■マレー系のほとんどはイスラム教のため、豚肉を食べない。アルコールも飲まない。冷えたものや生ものを食べる習慣がない(デザート以外)。
  • ■インド系のほとんどはヒンドゥー教のため、牛肉を食べない。冷えたものや生ものを食べる習慣はない(デザート以外)。

日本食で好まれるもの

  • ■日本食は非常に身近なものである。日本の名物料理や有名な料理は体験してみたいと思われる。
  • ■寿司は健康的という理由から、主に若者(特に女性)に好まれる。中高年層は、もともと生ものや冷たいものを好まず、馴染もうとしない。醤油にワサビを大量に溶かして食べることを好む。
  • ■丼物(うなぎの蒲焼きなど)、ふりかけご飯、お茶漬けなどを好む(シンガポールでは、ご飯の上におかず 3~4 種類をのせて食べる習慣がある)。
  • ■ラーメン、天ぷら、しゃぶしゃぶ、鉄板焼きも好まれる。最近は、日本の定食を食べる人も増えてきた。
  • ■食材をそのまま用いて調理する魚料理が好まれる。
  • ■全体的にはっきりとした味付けが好まれる。

日本食で好まれないもの

  • ■刺身が食べられない人も多い(サーモンと白身魚は食べられるが、赤身は食べられない人もいる)。
  • ■日本風の味付けで料理されたものを好まない人もいる(一般的なシンガポール人は、素材を活かした薄味を理解できる)。
  • ■アイスコーヒーは飲む習慣がない。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■人によって宗教上の食の禁止事項が存在することがあるため、相手の食べられないものを事前に把握しておくことが望ましい。ベジタリアン以外であれば、鶏肉と魚は食べられると考えてよい。
  • ■特にイスラム教徒が多いマレー系は、血液を不浄なものとして忌避することがあるため、肉類や魚の焼き具合と調理方法には気をつける方がよい。
  • ■コーヒーを好んで飲む習慣があるため、サービスすると喜ばれる(甘い味付けを好むため、砂糖とクリームをたくさん用意するとよい)。
<サービス>
  • ■大きく中国系、マレー系、インド系に分かれるため、それぞれの特性を理解したうえで、食べられない食材について必ず確認する。個別の対応を取ると喜ばれる。

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オーストラリア人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■家族と時間を過ごし、ゆったりと食事を楽しむことを大切にしている。
  • ■自然のなかでの健康的な生活に価値を置き、健康と食事に関する意識も高い。
  • ■日本人よりたくさんの分量を食べる。また、実質的な料理を好む。
  • ■健康などの理由で、オーストラリアにはベジタリアンが存在する。健康で美しい肉体を保つことは、本人の意志の強さを表現していると考える。

食に対する禁止事項

  • ■動物の原形が残る料理を好まない。臓物に嫌悪感を起こす。
  • ■酒を飲みすぎて酔っ払うことはみっともないと思われる。

日本食で好まれるもの

  • ■健康的な長寿料理として、日本食の人気が高い。
  • ■「Wagyu」と呼ばれる霜降りの牛肉が高級食材として注目されている。赤身の肉が一般的に好まれる。
  • ■寿司(手巻き寿司、回転寿司など)に人気がある。

日本食で好まれないもの

  • ■食べる肉の分量が非常に多い人もいるため、日本人の基準では足りないこともある。
  • ■動物の原形が残る料理、臓物を主成分とする料理は嫌われる。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■料理の中に“日本的な要素”を取り入れるとよい。日本特有の味付けや調理方法などは、興味深く思われる。
  • ■食事の際には、アルコールを提供すると喜ばれる。
  • ■アイスクリームや冷凍のケーキなどの甘いものが非常に好まれるので、デザートは必ずある方がよい。
<サービス>
  • ■サービススタッフにアテンドしてもらうことを高く評価する(英語、日本語で話しかけるなど)。
  • ■汁物(味噌汁など)はスプーンと一緒に提供する方がよい。
  • ■ベジタリアンが存在するため、食べられない食材について必ず確認する。
  • ■オーストラリア人は屋外で食事することを好むため、テラスや庭で食事ができるようであれば、本人の希望も確認して、屋外での食事を提案するとよい

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アメリカ人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■新しいもの、流行のものを好む傾向がある。
  • ■食事を簡便に楽しむことを好む。
  • ■地方の特産品が活用される伝統的な場所で食べることも好む。ハンバーガーとフライドポテトを食べる人々というイメージは改めるべきである。
  • ■日本人よりたくさんの分量を食べる。
  • ■食文化に関する興味は非常に強い。
  • ■米国ではグルメブーム、自然食ブーム、ダイエットブームなどがみられ、美食と健康に対する意識が強くみられる。
  • ■健康などの理由で、米国人にはベジタリアンが多くみられる。

食に対する禁止事項

  • ■動物の原形が残る料理を好まない。臓物に嫌悪感を起こす(一方で、未知の料理にチャレンジする米国人もいる)。

日本食で好まれるもの

  • ■寿司、刺身、鉄板焼き、天ぷらの人気が高い(米国人は寿司と刺身を同じものだと考えている)。
  • ■豆腐も好まれる。日本食は健康食というイメージを持っている。
  • ■一般的にシンプルな調理による料理を好む(食材が分かりやすい料理、網焼きによる料理など)
  • ■繊細な日本料理も食べるが、一般的に受け入れられているわけではない。
  • ■米国内陸部の人は魚を食べ慣れていないため、日本では魚料理を試してみたいと考えている。
  • ■コストパフォーマンスがよい料理を評価する。食べ放題の人気も高い。
  • ■飲物は、ビール、ワインを好む。日本酒や焼酎も広く知られており、人気がある。

日本食で好まれないもの

  • ■料理の分量が少なく、ポーションサイズが小さいことが嫌われる。
  • ■肉、魚、卵に火が通っていないことが嫌われる。
  • ■動物の原形が残る料理、臓物を主成分とする料理は嫌われる。
  • ■茶碗蒸しは、プリンのイメージがあるため、抵抗感を示す人がいる。
  • ■全体的に冷たい料理はあまり好まない。
  • ■冷たいそば、うどんはあまり好まれない。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■料理の中に“日本的な要素”を取り入れるとよい。日本特有の味付けや調理方法などは、興味深く思われる。
  • ■肉・魚・卵の焼き具合に注意した方がよい。
  • ■毎日果物を食べているため、料理に果物を盛り込むととても喜ばれる。
  • ■食事中の飲物には、水かソフトドリンクを提供するとよい。特に水は大量に飲むため、あらかじめ水を入れたポットをテーブル上に置いておくとよい。
  • ■充実した日本酒メニューを提示すると喜ばれる。
<サービス>
  • ■米国ではサービスは大変重要なものとして考えられており、個人の好みに合わせてもらうこと、サービススタッフにアテンドしてもらうことを高く評価する(英語、日本語で話しかけるなど)。
  • ■汁物(味噌汁など)はスプーンと一緒に提供する方がよい。
  • ■ベジタリアン、ユダヤ教徒、ヒンドゥー教徒が存在するため、食べられない食材について必ず確認する。

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マレーシア人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■イスラム教国ではあるが、中国系やインド系の民族が暮らす多民族国家でもあり、それぞれの食文化や食の好みが尊重されている。そのため、イスラム教徒以外の人が国内で自由に食べたいものを食べることができる。
  • ■異なる食生活の民族(マレー系、中国系、インド系)が身近に存在する環境にあるため、食文化を含めて、他人の文化を尊重するという意識が確立している(国民全体が同じものを食べるという意識は全くない)。

食に対する禁止事項

  • ■イスラム教徒は、宗教上の適切な処理が施されていない肉、豚肉、アルコールが禁止されている(宗教上の適切な処理が施されていない肉は食べる人もいるが、大半は食べない)。またイスラム暦 9 月には断食が行われる。
  • ■厳格なヒンドゥー教徒は、牛肉が禁止されている。また、ヒンドゥー教徒にはベジタリアンが多く、肉類を一切食べず、野菜しか食べない人もいる。
  • ■生魚を食べる習慣はない。生魚を一度食べて嫌いになる人もいる。

日本食で好まれるもの

  • ■魚介類全般が好まれる(エビやカニも食べられる)。
  • ■天ぷらが好きな人が多く、天ぷらそばも人気がある。
  • ■最近は寿司、刺身、そばに挑戦する人も増えてきている。

日本食で好まれないもの

  • ■焼きそばなどの肉を扱う料理は、豚肉や牛肉が混入している不安があるため、嫌われる。
  • ■生ものが食べられない人も多い。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■人によって宗教上の食の禁止事項が存在することがあるため、相手の食べられないものを事前に把握しておくことが望ましい。ベジタリアン以外であれば、鶏肉とマトンは食べられると考えてよい。
  • ■血液を不浄なものとして忌避することがあるため、肉類や魚の焼き具合と調理方法には気をつける方がよい。
  • ■食事中の飲物には、好みに応じて、冷たい水もしくは白湯を出すとよい。また食後にコーヒーを提供すると喜ぶ。
<サービス>
  • ■大きくマレー系、中国系、インド系に分かれるため、それぞれの特性を理解したうえで、食べられない食材について必ず確認する。個別の対応を取ると喜ばれる。
  • ■箸を使うことに慣れていない人に、スプーンとフォークを用意するとよい。
  • ■自分でお好みの味付けができるように、チリソース、チリパウダー、黒胡椒を使えるようにすると喜ばれる。

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インドネシア人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■食事は、家族や友人などと時間をともに過ごす大切な時間であると考えられている。インドネシアは大家族が多いため、大勢が集まって食事をすることが一般的。
  • ■宗教が生活の土台となっており、食生活を含め個人の宗教や信条を遵守する。イスラム教やヒンドゥー教では食事の規制事項があるため、口に入れる食材に対して非常に気を遣う。
  • ■土着の宗教が根付いており、様々な迷信が信じられている(インドネシアには祈祷師が存在する)。そのため、生まれてから特定の食材を一切食べない人もいる(大根を食べると身体が冷えると信じ、一生涯、大根を食べない人もいる)。また、うわさ話や口コミ情報が大好き。
  • ■都心部を中心にグルメブームが起きており、インドネシアにおけるテレビのグルメ番組の影響などもあり、都心部では、経済的に余裕がある人を中心に、グルメの食べ歩きが珍しいものではなくなってきた。
  • ■食事と音楽などのエンターテイメントは別々に楽しむ(食事をしながら音楽を聴く習慣はない)。

食に対する禁止事項

  • ■国民の多数を占めるイスラム教徒は、宗教上の適切な処理が施されていない肉、豚肉、アルコールが禁止されている。またイスラム暦 9 月には断食が行われる。
  • ■バリ島に多く存在するヒンドゥー教(バリーヒンドゥー)は、豚肉を最高のご馳走として食べ、牛肉を食べることを忌避する。
  • ■生ものを食べる習慣はない。また、魚の生臭さが嫌われる。

日本食で好まれるもの

  • ■日本の牛肉の人気が高い。すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼き肉が好まれる。
  • ■天ぷらの人気も高い。
  • ■カリフォルニアロールのような、加熱調理済みのエビや肉や野菜を使った巻き寿司が人気。

日本食で好まれないもの

  • ■魚の旨みを生かす日本の魚料理は、一般的に口に合わない。生魚も好まれない。エビ以外の魚介類はあまり食べられない。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■米飯がなければ食事をしたことにならない人が多いため、食事には山盛りの米飯を提供する方がよい。
  • ■スープ類はぬるいものが好まれるため、汁物の温度は気をつける方がよい。
  • ■人によって宗教上の食の禁止事項が存在することがあるため、相手の食べられないものを事前に把握しておくことが望ましい。ベジタリアン以外であれば、鶏肉は食べられると考えてよい。
  • ■血液を不浄なものとして忌避することがあるため、肉類や魚の焼き具合と調理方法には気をつける方がよい。
<サービス>
  • ■イスラム教徒とヒンドゥー教徒が存在するため、それぞれの特性を理解したうえで、食べられない食材について必ず確認する。個別の対応を取ると喜ばれる。
  • ■箸を使うことに慣れていない人に、スプーンとフォークを用意するとよい。
  • ■インドネシア人の食事にサンバルはつきものであるため、自分で料理の辛みを増すことができるように、サンバルをテーブルの上に置いておく方がよい。
  • ■飲み物は、常温の水か紅茶が適当である。紅茶には砂糖をたくさん用意するとよい。

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イギリス人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■英国人は食に対する関心が低いと思われがちであるが、実際はこの逆で、食の長い歴史を持ち、異国の料理が大好きな国民である。
  • ■1980 年代以降からの狂牛病や口蹄疫の流行によって、食に対する価値観が急速に変化してきた。
  • ■国内ではベジタリアンが増加しており、一般の人たちの間でも自然食品、低脂肪など、健康によい食べ物に対する関心が非常に高い。

食に対する禁止事項

  • ■動物の原形が残る料理を好まない。
  • ■馬肉、鯨肉は、野蛮な料理として嫌悪される。
  • ■狂牛病や口蹄疫の流行以来、ベジタリアンになる英国人が増大している。また、ロンドンにはイスラム教徒、ヒンドゥー教徒、ユダヤ教徒が存在する。

日本食で好まれるもの

  • ■健康的で低カロリーの日本食は英国人の食生活にも浸透しており、特に寿司の人気が高い(特にサーモン、エビ、マグロなど)。
  • ■鉄板焼き、天ぷら、すき焼きの人気も高い。
  • ■飲物はビールを好む。

日本食で好まれないもの

  • ■肉、魚、卵に火が通っていないことが嫌われる。特に生魚に抵抗感を感じる人は多い。
  • ■動物の原形が残る料理は嫌われる。
  • ■動物愛護の観点から、鯨料理、活き造り、躍り食いを嫌う人が多い。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■料理の中に“日本的な要素”を取り入れるとよい。日本特有の味付けや調理方法などは、興味深く思われる。
  • ■肉・魚・卵の焼き具合に注意した方がよい。
  • ■食事中に、水とパンを常に提供すると喜ばれる。
  • ■食後にデザートを提供すると喜ばれる。しかし、あんこを基調とする和菓子は受け入れられないことが多い。
<サービス>
  • ■個人の好みに合わせてもらうこと、サービススタッフにアテンドしてもらうこと(英語、日本語で話しかけるなど)、和やかな雰囲気で食事ができることを高く評価する。
  • ■汁物(味噌汁など)はスプーンと一緒に提供する方がよい。
  • ■ベジタリアン、ユダヤ教徒、ヒンドゥー教徒が存在するため、食べられない食材について必ず確認する。
  • ■喫煙席の管理(分煙)を徹底した方がよい(喫煙がもたらすニコチン中毒に対して非常に敏感なため)。

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ドイツ人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■良質な仕事を評価し、食事の量よりも質(=味)を重視する。美食や食文化に対する関心は非常に高い。
  • ■他国の食文化を高く評価している。地域の特産物は特に好きで、地方の魅力を発見することを喜ぶ。
  • ■シンプルかつ伝統的な場所で食事をすることを好む。
  • ■食事は休憩の時間だと考えている。

食に対する禁止事項

  • ■動物の原形が残る料理を好まない。
  • ■馬肉は嫌悪される。

日本食で好まれるもの

  • ■健康食として日本食がブームである。特に、寿司が圧倒的に人気である。すき焼き、鉄板焼き、天ぷら、ラーメン、餃子、お弁当なども人気がある。濃い味付けが口に合うため、焼きそば、お好み焼きも人気がある。
  • ■飲物は、日本酒、日本産のビールも人気がある。
  • ■地方の特産品と地方料理に対して、強い関心を示す。

日本食で好まれないもの

  • ■肉、魚、卵に火が通っていないことが嫌われる。
  • ■動物の原形が残る料理は嫌われる。特に、尾頭付きの魚は嫌われる(魚の目が見えることが嫌われる)
  • ■豆腐やお吸い物など、薄味の料理はあまり好まれない。
  • ■添え物の野菜が不足している場合には不満を持たれる。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■肉・魚・卵の焼き具合に注意した方がよい。特に、肉と魚はよく火の通ったものを好むため、血液が見えないように調理する方がよい。
  • ■選択肢の多いビュッフェ形式やボリュームたっぷりの皿は、ドイツ人に非常に喜ばれる。食べ放題の付け合わせも提供するとよい。
  • ■食事中に、水とパンを常に提供すると喜ばれる。特にドイツ人の食生活において、パンは非常に重要な要素であるため、黒パンをはじめ、様々な種類のパンの選択肢を用意すると非常に高く評価される。
<サービス>
  • ■個人の好みに合わせてもらうこと、サービススタッフにアテンドしてもらうこと(英語、日本語で話しかけるなど)、和やかな雰囲気で食事ができることを高く評価する。

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フランス人観光客のおもてなし

食に対する意識

  • ■料理、休息、誰かと一緒に食事を取ることを大切にする。
  • ■家族と食事を一緒に食べることに対して、強いこだわりを持っている。食事は家族が顔を合わせる大切な時間だと考えている。
  • ■週末は友人の家で外食することが多く、お互いの自宅を行き来し合い、食事を取ることに喜びを感じる。
  • ■食事にかける時間が、他国と比較して長い。余裕を持って食事を取ることが社会的に共有されている。
  • ■自国の食文化と伝統に対して強いこだわりと誇りを持っている。
  • ■地産地消、自然から取れた食材、生産者の顔が見えることに対するこだわりが強い。地域性のある料理や食材を好む。また、スーパーマーケットではなく個人の店で買い物をすることを好む。
  • ■デザートを食べないと食事が終わったと感じない。
  • ■フランスにはベジタリアン、イスラム教徒、ユダヤ教徒がいる。ベジタリアンの人数が増加の傾向にある。

食に対する禁止事項

  • ■遺伝子組み換え作物など、科学的・産業的に作られた食品を忌避する。
  • ■ベジタリアン、イスラム教徒、ユダヤ教徒が存在し、それぞれ食事規制がある。

日本食で好まれるもの

  • ■日本食、特に寿司は健康的ということで非常に好まれる。刺身、焼き鳥、天ぷら、うどん、ソバ、ラーメン、焼きそば、トンカツ、焼き魚も人気がある。ご飯とお味噌汁も喜んで食べる。
  • ■会席料理や精進料理など、美しく盛り付ける料理も高く評価する。

日本食で好まれないもの

  • ■赤身の魚(マグロ以外)が食べられないので、嫌われる。
  • ■サンマなど、小骨が多い魚が嫌われる。
  • ■納豆などの発酵食品は食べられない人が多い。

良いおもてなしをするための推奨事項

<食事内容>
  • ■料理の盛りつけなどに“日本的な要素”を取り入れると喜ばれる。
  • ■パンのお代わりに追加料金を取る場合には、フランスとはシステムが異なるため、事前に説明する。
<サービス>
  • ■ご飯と味噌汁を食べる場合、お箸を使いづらいと感じる人もいるので、スプーンとフォークも用意するとよい。
  • ■緑茶は、フランスの日本食レストランでは有料で出すところが多いため、日本では無料であることを説明するとよい。
  • ■ベジタリアン、イスラム教徒、ユダヤ教徒が存在するため、食べられない食材について必ず確認する。
  • ■喫煙席の管理(分煙)を徹底した方がよい(喫煙に対して非常に敏感なため)。

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